野球

【WBC2次ラウンド】日本ー台湾レビュー 「持ってる」では済まない井端弘和の一打

いやーもうすごい試合でした! なんとか最後の最後に食らいついて追いついて、延長でまくって逆転勝利! 非常にキツイ試合展開で、手放しで褒められる内容ではなかったのですが、本当に勝利そのものが大きいです。負ければ19時間後にキューバと試合、勝てば中一日あけられるという状況でした。

日本打線とも審判とも相性のよかった王建民

とにかく王建民がまったく打てませんでした。ノウミサンが珍しく四球で崩れたのも、王建民の好投の影響は多分にあったと思います。打ちづらそうにする打線を見て、これは先制点は与えられないと慎重になってしまったのかもしれません。

今日の主審さんは低めを割と取っていたので、王のシンカーが活きました。低めのシンカーは引っ掛ける確率が高いので捨てたいのですが、ストライクを取られてしまうとなれば打ちにいかざるを得ません。

あとはもう、日本はずーっと動くストレート系の投手が苦手ですよね。ああいう投手は国内にはなかなかいません。これは国の野球のカラーなので仕方ない部分もあるのですが、何か対策はないものでしょうか……。

 

4年前とまったく違う台湾打線

驚いたのが台湾の打線。前回大会に比べてかなりの進歩を遂げています。

以前は日本投手のストレートにも変化球にも対応し切れていないシーンが目立ちましたが、今回はまったくそんなことはありませんでした。ふっつーに打つわ打つわ。振りもシャープです。打線以外に野球全体を見ても、ミスが少ない。一体なぜこんな進化を遂げたのか。

想像ですが、ひとつは指導者を招き入れることで、身体能力の鍛え方や技術の向上法が伝わったことが考えられます。日本人コーチがいたり、日本で活躍した選手が今度は教える側に回ったり……あるいは、メジャーからの技術流入もあるでしょう。

特に3番に座った彭政閔は非常に柔らかいバッティングをしますよね。懐が深いスイングをするな〜と思いながら観ていました。さすが首位打者。日本のチームがどこか獲ってくれないでしょうか。

八百長だ何だと色々あるようですが、また減った球団をどうにか元に戻して、また国内リーグを活発にしてほしいです。日本もうかうかしていられないほど、いいチームになるでしょう。

 

しかし日本勝利!

先制され追加点を奪われても、追いつきながら追い越されても、最後まで諦めずに選手は戦ってくれました。

特に井端様様です! 8回の同点機は先頭打者として出塁し、9回は2死二塁の崖っぷちでもプレッシャーに負けずにセンターへ弾き返す同点打。今大会に彼がいなかったらと思うと……いえ、その時はその時で別のヒーローが登場したと思いますが。

「持ってる」の一言では片付けられない、片付けてはいけないほどの技術と経験の詰まった一打を繰り返している井端ですが、このようなラッキーボーイ的な選手がチームにいるのはとても心強いですね。

そして忘れてはいけないのが、鳥谷の盗塁と投手陣の粘り。単打で帰ってこれる二塁と一塁では状況がまったく違います。ましてや9回2死の同点機ならなおさら! すごい勇気です。よく走りましたね。

リリーフ陣もがんばりました! マー君の無死一三塁のあとを継いで抑えた山口、澤村。気迫あふれるプレーを見せてくれた牧田。最後を抑えた杉内。投手陣の豊富さは日本の強みです。まだ本調子でない投手もいますが、さらに強固なものにすべく、何とか彼らもきっかけを掴んでほしいものです。

となると、次戦は強打のオランダと投手力の日本という構図になると思われます。難しい試合になると思いますが、恐れることなく堂々と投げてほしいです。オランダと試合するのは史上初ですかね……? こちらもこんなに強くなるとは思わなかったくらい、4年前とは様変わりしたチーム。楽しみです!

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