イベントレポート

それぞれの楽曲へのアプローチがめちゃくちゃおもしろかったμ’sファンミーティング千葉2日目・昼の部レポート

 関東でのμ’sファンミーティング、最後の舞台は千葉・幕張メッセ。ここ、幕張メッセのイベントホールは、2012年にμ’sが「DENGEKI MUSIC LIVE!!」や「東京ゲームショウ」でステージを披露した場所でもあります。

 そんな思い出の地で行われた、「μ’s Fan Meeting Tour〜あなたの街でラブライブ!〜」2日目昼の部は、楽曲へのアプローチやお互いの呼び方など、飯田里穂さんが「普段なかなかしない話がいっぱいで興奮する」と言うほど、貴重なお話が聞けた時間となりました。

 今回のレポートはそこにフォーカスして書いていきます。

 

「スタッフさんも作品が本当に大好きで」

 まずは映画のアフレコ裏話ということで、現場の様子などが語られました。相変わらず9人全員で録っていたようで、休憩になると4人席のテーブルを9人で囲み、肩を寄せ合いながらお弁当を食べていたそうです。テーブルも狭くなってしまうので、膝にお弁当を置いて口にしていたのだとか。

 「スタッフさんもこの作品が本当に大好きで」と切り出して南條愛乃さんが話してくれたのは、台本の最後に毎回、ニューヨークへロケに行ったスタッフさんたちの写真が貼られてあったというエピソード。食事の上で、みんなのピースを集めて撮った写真もあったそうで、楽しんで作っているのが伝わってくるお話でした。

 気持ちを込めて、また何よりも楽しんで作ってくださっているというのは、ファンはもちろん、演者もうれしいものだと思います。南條さんは「スタッフさんも一生懸命/楽しんで作っている」というお話をよくするイメージがあるのですが、きっとうれしく思っているんじゃないかなぁと、勝手ながら想像しています。

 同じく台本にまつわるエピソードで、楠田亜衣奈さんは徳井青空さんに、台本に希のイラストを描いてもらったとか。しかも毎回、その日の楠田さんの私服を着た希を描いていたという、さすが漫画家と思わせるお話が出てきました。

 ちなみに久保ユリカさんも、南條さんの台本に南條さんを描いたそうですが、やたら肩幅が広い南條さんを描かれたんだとか。さすが前衛芸術家……。

 

実に興味深かった「楽曲へのアプローチ」

 続いては、「歌や振付をどうやって覚えるか?」という質問。これは僕もかなり気になるところです。

 飯田さんは新田恵海さんから、自分は歌詞を全部覚えてから収録に臨んでいる、という話を聞いていたく感動したと話していました。「自分ももっとがんばろう!」と思ったんだとか。この話には他のメンバーから「えー!」という驚嘆の声が上がっていました。

 ちょっとこれは逆に意外だったかも。覚えないんですね! 確かにいくつも曲を抱えていたら、そんな暇はないのか……。

 拙いながらボーカルをやっている身で話すと、歌詞を覚えると覚えないとでは、歌のクオリティが全然違うんです。歌詞が自然に出るようになると、そこを気にしなくていいぶん、脳のリソースを歌い方(姿勢や声の出し方、呼吸)などに使うことができます。自然とクオリティが上がっていくわけですね。だからそうしているかどうかはわかりませんが、新田さんの歌への思い入れを強く感じたエピソードでした。

 話題は、楽曲をどうやって自分のものにするか、という点へ。これはそれぞれ異なるタイプがいて非常におもしろかったです。

 三森すずこさんと南條さんは、短期集中型。「30分!」と時間を決めて、その間はひたすら、AメロならAメロを聴き込んでメモしたりするそうです。すごく三森さんらしいやり方だなと思いました。

 逆に「日常に溶け込ませていく」と話したのは内田彩さん。BGM代わりに流しながら生活していくのだそうです。

 誰も聞いとらんわってくらい余談ですが、僕もこちら。ライブでやる曲をひたすら流し続けていると、ある時にぼやけていた歌詞が全部鮮明に聞こえて、スッと身体に入ってきた感覚をおぼえる瞬間があります。あれがすっごく気持ちいい。身についた感じがします。

 両者のハイブリッドとも言えるのが、徳井さんと楠田さんが当てはまると言っていた、日常に溶け込ませつつ、前日にガッと聞くやり方。飯田さん、久保さんがどれとおっしゃっていたか失念してしまったのですが、お二人もこれだったかな……?

 Pileさんは収録の朝に聴くタイプ。やる曲が重なってくると、今日はこの曲、明日はあの曲と日によって曲が変わっていくという、切り替えの難しさを語っていました。

 こういうプロの方法論的なもの、僕は大好物なんです。あわよくば自分に吸収したいというのもあるし、人のやり方って性格が出るので、そういうのを見るのもおもしろい。このお話が聞けただけでも、今まで参加したファンミーティングの中で一番おもしろかったかもしれません。

 

なんて呼ぶ?

 裏話とまではいきませんが、これまた興味深かったのが「メンバーをなんと呼んでいるか?」。ある人の呼び方を、他の8人が発表していく形式で披露されました。抜粋すると、三森さん→飯田さん「りっぴーアロハ」、楠田さん→徳井さん「マルちゃん」、にこりんぱな→新田さん「にっちー」、Pileさん→三森さん「すーちゃま」、南條さん→久保さん「あなた」、久保さん→南條さん「貴様」、久保さん→内田さん「ウッティー」、南條さん→飯田さん「飯田さん」、飯田さん→南條さん「南條」などなど!

 距離の近さを感じさせたり、意外な呼び方をしていたり。飯田さんが「アダ名を発表していくのすっごい恥ずかしい!」と悶えていたのが可愛らしかったです。

 

徳井さんが本当にすごい

「演技のお時間」のお題は、「『夏の風物詩は?』と問われた絵里はなんと答えるか?」。どうやら絵里は真似をするのが難しいらしく、結構な人数が敬遠していたのが興味深かったです。みんなそうですが、唯一無二の声、ということですね。

 飯田さん(絵里)、楠田さん(絵里)、久保さん(にこ)のトリオはシンキングタイムが終わっても流れが決まらず、勢いで何とかしていました。久保さんのにこが適当すぎて、徳井さんにギロリとされちゃう一幕も。楠田さんの絵里が聞けただけでも満足!

 新田さん(絵里)、南條さん(穂乃果)、内田さん(希)のトリオは、浴衣姿の絵里を穂乃果が褒める→希が来て穂乃果を置いて2人で夏祭りに行っちゃう、という芝居。新田さんの絵里がかなり上手かったのですが、とにかく内田さんの希が色っぽすぎて惚れ惚れしてしまいました。もう一度聴きたい……。

 トリは三森さん(絵里)、徳井さん(ことり)、Pileさん(凛)。ここはもう全員クオリティが高すぎて笑うわ感心するわでこっちも大わらわ。スイカ割りをする間にだんだん踊ってしまうというような流れだったのですが、三森さんも上手いし、Pileさんも普段から凛推しと公言しているだけあってそっくり。

 しかし何よりも徳井さんのことりがハンパない! くじでことりを引いた瞬間ガッツポーズするほどの自信作だけあります。証拠に(?)、演技中後ろでずっと内田さんがタオルに顔を突っ伏してしまうほど。あれはやばかったです。

 しかもこの3人、どこよりも早く芝居を決めて、余った時間はファンミーティンググッズを深夜の通販番組風に紹介する余裕まで。すごすぎます。

 

印象的だったあれこれ

 あとは印象的だったシーンをちょこちょこ。

 開会宣言の宣誓者に指名された南條さん、映画の絵里の調子で「任せて」と堂々たる姿勢。でもその後の流れで、裏声で「スタート!」と言うことになってしまい、なんとも奇妙な開会宣言となってしまいました。

 この日は「ミはμ’sicのミ」のダンスレクチャーで、楠田さんが真似して「任せて」と口にしていたのですが、他にも何度か「任せて」が出てきていて、流行の兆しを感じさせました。

 ライブパートのセットリストは、冒頭が「僕らのLIVE 君とのLIFE」、トークパートを挟んで「Snow halation」「KiRa-KiRa-Sensation!」「ミはμ’sicのミ」、アンコールに「僕らは今のなかで」と、アニメ2期を意識したようなセットリストで大興奮でした。そうそう、衣装も“キラセン”でしたよ!

 正直、“キラセン”はそこまで好きな曲ではなかったのですが、今日がきっかけで好きになりそうです。ライブで聴くと、やっぱり感じるものが違ってきますね。衣装もステキだったなあ。イラストより実際に着ているほうが可愛くセクシーで好きです。デコルテ好きにはたまらない……。

 ファンミーティングへの参加は最後なのですが、そのラストに「僕らは今のなかで」が聴けて本当によかった! ライブで聴くのが好きな曲でもありますが、楠田さんの「これからだよー!」が最後に聴けたらと思っていたのです。うれしかった!

 最後のあいさつでは、Pileさんの投げキッスも飛び出してホクホク。Pileさん、ああいうの似合いますよね。

 この間書いたかな? ちょっと覚えていないのですが、4回のファンミーティングを通じて「南條さんは立ちふるまいが綺麗だなぁ」と感じました。この間の横浜のときも、最後にステージを離れる際に丁寧にぺこりとお辞儀をして、ひらひらっと手を振ってから下がったり。ああいうさり気ないところをきちんとしているところが大好きです。

 

「初・生μ’s」を隣にして

 今日は、「ラブライブ!」が好きだけど、生μ’sをまだ一度も観たことがないという友達と行ってきました。17年ぶりに会ったらラブライバーになってたという、海未と希が好きな彼です。

 トークとライブのあっという間の2時間をものすごく楽しんでくれて、「夢のような時間だった」と言ってくれたのが本当にうれしかった。「生で見るとダンスの苛酷さが全然違う」とも言っていましたし、「まだ叫び足りない、ライブ行きたい」とも話していました。

 僕の周りは、「ラブライブ!」を楽しく見てるけどμ’sを生で見ていないという人が多いのです。μ’sが終わるなと思ってから、こういう人たちをμ’sに会える場に連れて行ってあげたいなと思うようになりました。もちろん、μ’sに会ったことがある人も誘いたいし、超自分勝手ですが自分ももっともっと会いたいと思っています。全員連れていけるくらいチケットが当たったらいいんだけどなぁ。

 まずは一人、こうして一緒に行くことができて僕も楽しかったです。これも「ファンミーティング」という、コンパクトだけど実がぎゅっと詰まった、とてもステキなイベントを開いてくれたからこそ。スタッフの皆さん、μ’sの皆さん、本当にありがとうございました。

 僕のファンミーティングはここまでですが、まだまだこれからμ’sは各地を飛び回ります! 一人でも多くのかたがμ’sに出会えますように。まだまだ楽しんでいきましょうー!

POSTED COMMENT

  1. ツカサ より:

    そうなんですよねえ。
    やっぱり生がいいんです。現場なんです。

    8月になりますが、ガッツリ拝んできます。

    そのときにレポ書けたらいいかなあ、と思ってます。

    もうなんでしょう、
    是非、関東圏の、全員が揃った時のでいいから、
    映像ソフト化してほしいです。

    ええ運営どもに踊らされているって分かっていても買います。
    いやホント。

    むしろ、5thと併せて出してきたりしたら
    もう買いますよ。1も2も無く。

    そんなことを妄想させていただける美味しい文章でした。ありがとうございます。

    • bakainu より:

      ツカサさん

      現場に行くからこその「ライブ感」ですよね!
      当たり前ではありますが、友人の反応から再確認した一日でした。
      といいつつ、やっぱりとっておきたいからソフト化も望んでしまいますね。

      北海道は行けないぶん、レポートも楽しみにしています!
      こちらこそお読みいただき、ありがとうございました(*´∀`*)

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