「お寿司の玉子」「桜田麩」「トイレの芳香剤」
それぞれ高槻かなこさん、逢田梨香子さん、鈴木愛奈さんが、お互いの「夏への扉 Never end ver.」衣装姿を評した言葉です。Aqoursは元々はっきりと言い合う間柄のグループですが、笑顔で遠慮なくイジりあえる仲になったのだなぁと、3人のやり取りに笑わされながらしみじみと感じました。
いえ、もしかすると、実は元からそうだったのかもしれません。僕らが彼女たちに近くなっただけ、なのかも。
メットライフドームは広大です。東京ドームはスタンド席の上に2階席、3階席がせり出していますが、今回の会場はスタンド席がグラウンドからコンコースまでずっと連なる、すり鉢型の形状をしています。その向こうには外の景色も見え隠れしますし、メインステージから見ると我々が思っている以上に広く感じるのではないでしょうか。
しかし、Aqoursの距離は近い。「玉子」「桜田麩」「トイレの芳香剤」という9人の距離もそうですが、ファンとの距離も近い。まさかゴンドラがスタンド内の通路を通るとは思いませんでした。彼女たちは、アリーナ最前列とスタンド最後列の値段が一緒だとわかっているような気がします。
この9人って、神聖化されていないんです。アイドルに限らず、人気やパフォーマンスで“神”とされる人やグループは多々いますが、Aqoursは(少なくとも今は)そうではない。だから、近くに来ても違和感がありません。
つまり、Aqoursは僕らの延長線上にいる。まるで、線路が伸びているかのように。
だから、練習風景を見せる。μ’sは1stライブの映像商品とNHKの番組を除いて、一切見せていなかったと記憶しています。「それ、見せちゃうんだ!」と、幕間の映像を見ながら驚いてしまいました。つい、「その意味は何だ」と考えてしまうのは悪い癖なのですが、そこまで深読みするほど大それた意味はないでしょう。ただ、ああいうものを見せられると、やっぱり親しさを覚えます。
彼女たちの立ち位置は、僕らと同じなんです。これは最初から、ずーーーっと変わらない。先代のスクールアイドルたちに憧れ、ああなりたい、近づきたい、自分もがんばりたいと思うフツーの女の子。その代表格として描かれているのがAqoursです。そんな彼女たちが、ここまで来た。輝きたい一心で、並々ならぬ努力を積み重ねてきた。それは神ではなく、僕ら人間のやり方です。
ただでさえ、踊る力はもともと備わっていました。それが1stライブ、そして2ndライブツアーを経て、Aqoursにしかできないパフォーマンスを見せるようになった。このわずか半年の間に大きな公演を重ね、本番中にまでも成長し、自分たちの色を出し始めたのです。
それは紛れもなく、Aqoursが過去から今まで積み重ねてきたもの。メルパルクホールからメットライフドームまで引いてきた線路なんです。
この線路は、人なら誰しも引けるもの。でも「スクールアイドルとして」引けるのは、Aqoursしかいない。過去から今、そして未来への線路を敷く仕事は、彼女たちの大きな役割でした。そしてその役割を、Aqoursは見事に果たそうとしている。
スクールアイドルからすれば、μ’sとA-RISEは“神”とも言える存在です。何せ「始祖」ですから。我々ファンの中にも、そう考える人はいらっしゃるでしょう。その始祖から伝わっていった「スクールアイドル」という文化の担い手のひとつがAqoursです。
この担い手は、物語の中であればごまんといます。しかし、僕らが見る世界にはひとつしかいない。言わばAqoursは、「ラブライブ!の末裔」なんですね。
それがここまできて、虹ヶ咲スクールアイドル同好会という後進が生まれ、(アプリゲームの中ではありますが)先達のμ’sがAqoursを対象として捉えるようになった。それは、スタッフさんやファンたちももちろんなのですが、何よりもAqoursがAqoursとしてがんばってきたからです。「スクールアイドル」を受け継いだ者として、その灯を絶やさず燃やし続けてきたからです。彼女たちの不断の努力がなければ、「スクステ」は絶対に生まれなかった。
先代が作り上げてきた宝物を継承しつつ、自分たちの存在証明を示しながら成長していく。本当に並大抵のことではないけれど、彼女たちは必死にやり遂げようとしている。Aqoursは過去と未来をつなぐ列車。その客席に乗って彼女たちと同じ景色を楽しませてもらえるのは、とても幸せなことです。
お客さんが楽しいと思えれば思えるほど、演者はとてつもない努力をしている。キレキレのパフォーマンスを心から堪能したと同時に、ここまでレールを伸ばしたAqoursに、心から敬意を表したいと思うライブでした。
人々の熱意を燃料とするなら、その列車が止まる心配はなさそうです。
行先はわかりませんが、なぜか不安はありません。
いや、ひとつだけ・・・
「乗り越し料金はすごいことになりそうだ・・・」
預金残高は、確実に0へと向かっていく・・・。
まいったね、こりゃ。
>スカイリムの住人さん
みんなの思いがエネルギーになるなら、きっと燃料切れはありませんね!
もちろん途中下車する人もいるかと思いますが、彼女たちが輝く限り、
同じかそれ以上に列車へ乗る人もいると思います。
乗り越し料金とは言い得て妙な……!
お互いがんばって稼ぎましょう!笑
二回目の投稿になります。
私もHPTT埼玉一日目に参加する機会に恵まれました。
生Aqours初体験。それどころか、アイドルコンサート自体がン十年ぶりの体験で戸惑うことしきりw
内野スタンド中段の席だったため、「Aqoursの本人達を目視する」と言うより「サイリウムの海に浸っている」感覚のほうを強く感じました。
私が過去に鑑賞していたコンサートでは「舞台の上の夢物語を、(現実世界の)客席で観る」「パフォーマンスを観せていただき、それに対して観客が賛辞の拍手を送る」という、演者-客が正対している関係があったように思います。
それと比べて今のコンサートは、演者と客が寄り添って会場全体を夢空間として作り上げて行く物なのだと感じました。英玲奈さんの言う「我々は一つ!」って奴。
男でもスクールアイドル名乗っても良いのかな?なんて思ったり、思わなかったり。
二回目の投稿になります。
私もHPTT埼玉一日目に参加する機会に恵まれました。
生Aqours初体験。それどころか、アイドルコンサート自体がン十年ぶりの体験で戸惑うことしきりw
内野スタンド中段の席だったため、「Aqoursの本人達を目視する」と言うより「サイリウムの海に浸っている」感覚のほうを強く感じました。
私が過去に鑑賞していたコンサートでは「パフォーマンスを観せていただき、それに対して観客が賛辞の拍手を送る」という、演者-客が正対している関係がありましたが、今のコンサートは演者と客が一体となって会場全体を夢空間にして行く物になっているのだと感じました。英玲奈さんの言う「我々は一つ!」って奴。正直、心地よい空間でした。
空間も然ることながら、Aqoursメンバーが実に伸びやかにパフォーマンスを繰り広げてくれたことが、何よりも心地よかったと感じています。
この伸びやかさが何かと考えた時、彼女達の技量が成長したのは当然として、(誤解を恐れずに言えば) ”声優ユニット” Aqours として演じられたからではないかと思っています。
キャラとの距離感が掴めなくて終始ぎこちなかったメルパルク、アニメ13話分の再現を骨格としてキャラを演じていた横アリを経て、本人達自身が発露したツアーだったんじゃないかと。
彼女らが使う自己紹介の「○○役・△△です!」と言う言い回し。御大の言葉を借りれば前後関係。個人的には1stまでは、まだキャラの後ろに身を潜めて居た感じがします「高海千歌は、実は伊波杏樹なんだよ」ってな感じで。でも、今回メットライフで観た印象は「高海千歌を演ってんのは、伊波杏樹だぞ!どうだ!!」くらいの勢いを感じたんです。
まぁ、詮索なんかどうでも良いです。楽しかった!それだけで十分だと。楽しい時間を共有出来た、キャスト・スタッフ・全てのファンに感謝。
>椿さん
生Aqoursを堪能できたようで何よりです!
そんなに久しぶりのアイドルライブでいらしたんですね。
アニメ1クールというキャラクターとの濃密な付き合いをし、
自身の技量や経験を重ね、それに伴う自信もついてきて、
そうやって積み上げてきたものを思い切り発露できたライブだったのではないかと思います。
(彼女たちにとって)メットライフドームがあまり広いように感じなかったですしね。
本当に堂々としていました。
そういったキャストの成長ぶりを感じられるのも、
「ラブライブ!」らしい楽しみ方ですよね。
次回ツアーも期待です!
勢いあまって、推敲前の文章までコピペしてしまったようです(汗
御目汚し申し訳ありませんでした。
今後共宜しくお願い致します。
>椿さん
いえいえ、大丈夫ですよ〜
お気になさらず!