考え方

電車で他人にイライラしない、最もラクになれる方法

新年度を迎え、新しい環境で動き始めた人も多いかと思います。中には、これまで育ってきた故郷を出て、都会に生活の場を移した方もいらっしゃるやもしれません。少しずつ、慣れてきた頃合いでしょうか。

僕は小さい頃から横浜・東京近辺で暮らしています。小学生から電車で通学していたのですが、あれからもう20年以上経ちながら一向に変わらないのが満員電車。一日の中で、一番他人にイラつく可能性が高い場所ではないでしょうか。

満員電車は他人との物理的な距離が近く、どう頑張ってもパーソナルエリアを侵害されてしまいます。結構な力でぶつかったり、押し込まれたりもして、身体的な接触は避けられません。

そして、実は心理的な距離も近いのが電車という空間です。他人の振る舞いがやたら気になってしまうのですね。ホームからたくさんの人が入ってきているのに、中途半端な場所で止まり、奥まで進まない。車内に人が多いのに、リュックサックを背負ったまま……なんて人に、イラッとする人はたくさんいるでしょう。僕もその一人です。

SNSで他人の思いが可視化されてしまう今は、イライラしやすい時代です。他人のイライラが日常的に目に入ることで、自分の中にも同じ感情が芽生えやすくなっています。運動すると普段動かしていなかった筋肉に神経が通うのと同じで、「イライラ」という感情を簡単に引き起こせるようになるんですよね。

そんなイライラを一発で沈める方法がこれ。「自分は同じことをやってないかな?と考える」です。要は、他人に向けていたベクトルを自分に向けるのです。

自分にベクトルを向けると、自身の感情から「他人」が切断されます。あけすけに言ってしまえば、どうでもよくなる。イライラした対象と同じようなことをやっていなければ「OK!」と自分を肯定できるし、もしやってしまっていれば「反省しよう」となります。他者を意識の視界から外すことができるのです。

一度他者を視界から外せば、不思議と戻ることはありません。それ以上、他者にイライラせずに済みます。

イライラという感情は、他人に対して攻撃的になるのはもちろんですが、自分自身にストレスをかけ、メンタルを疲弊させます。そもそも、他人は自分がどう頑張ろうともコントロールできないもの。そういう存在にメンタルを消費しても、良いことは何一つないのですよね。

何かと他人が目に入る時代、イライラ対策に限らず、自分に矢印を向けることはとても大事なことです。自分自身を楽にするためにも、一度試してみてはいかがでしょうか。

POSTED COMMENT

  1. Mitori より:

    ほんとにその通りで…満員電車、SNS、ニコニコ生放送みたいなネットラジオ…リアルからネットまで、距離が近い時ってありますよね。
    イライラした相手と同じことを自分がしていなければよし、と切り替えのきっかけが掴める…。いい手段だと思います。

    ただ…僕の場合、恐ろしいことが考えられてしまうのです。「うん、その人みたいなことしてないや。よしよしもう放っておこう」って考えると
    「ほんとに?ほんとにしてない?」って声が頭に響いてくるのです。「むかーし昔にやってたことあるんじゃないの?」「今だって、自分が気づいてないだけで、今の人と同じようなことして誰かに迷惑かけてるんじゃないの?」って。この声の主は他ならぬ自分の中から。ただでさえ満員電車の中とかで相手との距離感から気持ちがすり減るのに、しっかり自分を持ててないと自分の中の声にもすり潰されてしまう…困ったことです。心配性なのかビビリなのか…何にしても、図太くなりたいなーと思いました

    • ばかいぬ より:

      >Mitoriさん
      Mitoriさんはいい人! というか、やっぱり優しい方だなぁと思いました。

      インドでは「人に迷惑をかけて生きているのだから、人を許してあげなさい」と教わるそうです。
      傲慢になるのは良くありませんが、社会にいる以上はどうしても他人に迷惑をかけざるを得ないのかも。

      もしかしたらMitoriさんも(もちろん僕も)気づかぬうちに、ということがあると思いますが、
      自分を責めるのではなく、そのぶん誰かを許せばいいのかもしれませんね。
      自分にベクトルを向けるのは、より細かく書けば「カッとなった時に感情に流されない方法」ですね。

      それに何より、Mitoriさんのように、それだけ自分で自分に意識を向けられる人は
      そんなに迷惑をかけるタイプじゃないから大丈夫です! 自信をもって(?)ください!w

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