考え方

ホッテントリメーカーの作るタイトルと人生

 Blogをヒットさせるためにはタイトルが重要といいます。中でも、具体的な数字を入れるのは効果的なんだとか。「~するたったひとつの方法」「○○を実現するためのTips10」などなど。そういったタイトルを自動的に作ってくれる、ホッテントリメーカーというWebサービスもあります。

 みんな、正解がほしいのだと思います。大人になるにつれて、目を閉じても歩けるような道はだんだんなくなっていくのです。ある日突然ポンと街の外にに放り出されて「じゃああとはがんばって!」といわれるのが、社会に出るということかもしれません。だから、指標をほしがる。

 

 ちょっと驚いたことがあります。前にも書いた話なんですが、夏にゲームを買いました。情報がほしくて2chのスレにいくと、何人も何人も「これ面白い?」と訊く人がいるのです。
 面白いかどうかは主観でしかないし、分からなければ面白いと感じるかどうかの判断をするために自分で情報を集めるでしょう。それもせずに、相手のことも分からなければ自分のことも知りもしない人に面白いかどうかの判断を下させるというのは、ゲームを買うという行為ですら失敗したくないのです。

 

 とにかく、人は道標をほしがります。そして、今は道標がとても見つかりやすい時代です。Googleに訊けば出てくる。だから、少し前に話題になったJALの入社式みたいなことになります。同じソースと、同調からくる安心感を求め、それを正解と「みなす」。(外れものをちゃんと許容できる社会かという点も大きな問題ですが、それはまた別の話ですね)

 でも、そこを「どうすりゃいいんだー!」って悩んで迷って選択肢をしぼって、最後はひとつを選ぶ。その連続が自分の生き方ってものになっていきます。正解だけを選べる人生はない。わかんねぇわかんねぇって悶えながら進んでいくのが生きるってことで、それを繰り返しながら、自分だけの「人間」が創られていくのです。ゲームも、買ってみなきゃ本当に自分が楽しめるかどうかはわからないのです。

 せめて自分の周りだけでも、間違っててもいい、人の、自分の選択を見守れる世界でありたいですね。

 

 正解はひとつ!  じゃない!!

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