今回も楽しかったラブライブ! いろんな要素盛りだくさんで楽しませてくれますね。感想を書く方としてはあれにもこれにも触れたいという感じでなかなか大変なのですが、2話は一言でいうと「本質と向き合う少女たち」という印象でした。
アイドルの本質
いざライブをすることが決まったことほのうみ。しかし「アイドルである」ためには、激しいダンスをして歌いながら笑顔を絶やさずにいなくてはいけない。どんな時でも笑顔、これはアイドルの本質です。
一方で「スクールアイドルが今までなかったこの学校で、やってみたらやっぱりダメでしたとなったら、みんなどう思うかしら」という絵里。この現実がついてまわるのもまた、アイドルの本質です。アイドルが倒れたら、アイドルに預けている者も共倒れ。企業のCMと起用されたタレントという関係に近いと思います。ざっくばらんな言い方をしてしまえば、スクールアイドルは母校のCMタレントとも言えるのです。
本質を知ることは、現実と向き合うことでもあります。アイドルになろうとする穂乃果は絵里に諭されて初めて、アイドルの現実を知りました。それをちゃんと受け止めている穂乃果は素直ないい子だなぁと思います。
そこが、穂乃果がこの現実世界で人気ある要因であり、また作中の世界でも色々な人に支持され、協力者が生まれる所以だとも思うのです。
穂乃果の求心力
照明等の協力を申し出るクラスメイト。グループ名を募集する箱に「μ’s」とだけ書かれた一枚の紙。引っ込み思案な花陽からかけられた「がんばってください」という言葉。穂乃果のところにはいっぱいのプラスの力が集まってきます。そして、真姫から届けられたCD。
真姫を動かしたのは「私、西木野さんの歌声大好きなんだ。あの歌とピアノを聞いて感動したから、作曲お願いしたいなぁって思ったんだ!」という穂乃果の言葉です。休み時間に図書館、放課後は音楽室にこもるという真姫は、恐らく仲のいい友人はあまりいないでしょう。壁すら作ってしまっているかもしれません。穂乃果はその壁に臆することなく飛び越えてきた。そんな人は初めてだったのではないでしょうか。
それにこんな言葉、異性ではもちろん、男同士じゃまず言えない。女の子同士はむしろ割と言うのかもしれませんが、だからこそこんなに屈託なく嫌味なく言う「大好きなんだ」という言葉は、何よりも響くことでしょう。とびきり素直な心の穂乃果だからこそ、美しく響いた告白だったのです。
ラストシーンでμ’sに一票を投じる真姫ちゃん、とてもステキでしたね。
いよいよ次回は初ライブ! 完成度は低いかもしれないけど、だかこそあの3人がどんなステージを作り上げるのかとても楽しみです。果たして絵里の心は動かせるのか! ライバル心を燃やす(?)にこにーは!? 目が離せません! ぜひ、「みんなで叶える物語」を紡いでいってほしいです。
いろいろと雑感
そうそう、2話では1話であまり話さなかったキャラクターもよく喋りましたね。声優が本業ではない人が半分いて、アニメっぽくない演技も聞かれますが、でも初期のCDドラマパートとか聞くと、2年そこらでだいぶ上達したなぁと逆に感心してしまいます。
正直に言うと一番心配していたのが凛だったのですが、意外といけた……! 花陽は “Wonderful Rush” の「家に帰っちゃったの!?」で大丈夫だと思いました。花陽役の久保ユリカさん、グラビアアイドルだったそうですね。それにしてもクセになりそうな声! すごい。ついでに名前を見ただけで「この人確かグラビアアイドルだった覚えがある」と言っていたドルヲタのマイフレンドもすごい。引っ込み思案だけど黒スト、アンダーリムメガネ、そしてあの声……意外な人気が出そうな予感!?
真姫役のPileさんは歌手さん。歌のうまいキャラクターということで抜擢されたのだと思います。真姫自体がおいしいキャラなので、もっと声優の演技に慣れてきたら人気爆発しそうだなぁ。希に胸を掴まれた時の叫び声、あれをきちんと出せるならいけると思うんですよね。
希はイマイチ性格がつかめていなかったのですが、ことほのうみに声をかけたりアシストしたり、真姫の背中を押したり、表には出てこないけど影で色々と世話を焼いてあげる感じなのかな〜と思いました。楠田亜衣奈さんは元ダンサーと聞きましたが、リアルライブ展開を踏まえてのキャスティングなのかなーなんて思ったり。こちらも実は心配していて、確かに声優的に少し足りない演技もあったのですが、ちゃんと声優の演技をしているセリフもいっぱいありましたよ。
ちなみに風で吹き飛んだタロットカードは太陽の正位置。未来への活力、明るい可能性という意味です。
ここらへんのキャスティングについては、少し考えついたものがあるのでまた別の記事に書きたいです。ひとつ言えるのは「みんなで一緒に成長する」作品なのかなということ。
キャラクター自体も、媒体や時期によってだいぶ違います。例えば絵里は初期ではもっと自信家キャラでした。少しずつ洗練されていって、今に至る。そういう成長型コンテンツなのかなと僕は思っています。もっと過去のインタビューなどをあさって勉強したいですね。
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今回流れたエンディングテーマが正式なもののようで。次から次へとすごくステキな曲が生まれて、歌好きな人間として本当に楽しめる作品です。CDの発売が待ち遠しいなぁ。真姫のピアノでみんなが練習するところ、めっちゃかわいい!
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まだ2話ですが、作画が安定して可愛いのはアイドルアニメとしてとてもポイント高いですよね。そしてカットがとても秀逸。セリフも、多いけどムダがなくてテンポもよくて。キャラクターとしても、例えば海未ちゃんのポエマーな過去という ”ギャップ” や、ことりちゃんの海未ちゃんへの「落とし」という ”正統派” など、あの手この手で輝かせようとしているところが大きな魅力です。
はー、最後は半ば箇条書きみたいになってしまいましたが、書きたいことたくさんでまとまらないくらい本当に魅力いっぱいの作品です。明後日のBS11での放送も楽しみだー!