
僕が通っている歌のレッスンの先生が、ある結婚式に出席された時のお話。
スタイリストのご友人Aさんと待ち合わせて会場に行くことにしていた先生。Aさんは先生を見るやいなや
「お前、それはなくねぇ?」
どうやら先生の着こなしに許せない部分があった様子。式場に行く前にスーツ店に寄るとAさんは
「うーん……んー……はいこれ。レジ行ってきて!」
と、コサージュひとつを手に取り、先生の胸中央に当てて「指示」したそうです。
会場に到着すると、今度は美容師のご友人Bさんと合流。Bさんは先生を見るやいなや
「お前、それはなくねぇ?」
どうやら先生のヘアスタイリングに許せない部分があった様子。いったん会場を出て薬局に行くとBさんは
「はいこれでオッケー」
と、持っていたコームとワックス、 それと薬局に置いてあったテスターで髪を「修正」したそうです。
以前からいわゆる「プロ」というものに僕はすごく憧れているのですが、こういうお話を聞くとその思いが募ります。恋か。同じような話がふたつ続いたわけですが、同じようなだけあって共通点は多いのです。修正点を即座に見抜いていること、特別な道具なしにその場で用意できるもので即座に対応していること、時間をかけずに一点を直すだけで改善させていること。把握、一般化、即時性とでも言えるでしょうか。技術の高さ、経験に基づく引き出しの多さがないとできない芸当ですよね。
僕が同じようにできることって言ったら……ピッチングフォーム? あまり自信ないなぁw
ちなみに先生もすげぇすげぇ言ってましたが、当の先生も二次会のカラオケで請われて
「口あーって開けてみて。うん、そしたらあごの付け根の下を2cm上げる感覚で歌ってみて。ほら声出たーw」
とかやっていたらしいので、僕から見たら3人とも変わらんです。プロフェッショナルすごい。