坂本真綾さんライブに行ってきたのこと

　とにかく、贅沢なライブだなぁと歌を聴きながら感じていました。
　アルバムって当然ながらただ曲を集めたCDというわけではなく、どの曲を収録するかだったり曲順をどうするかだったり、様々な色をつけられてリリースされます。それがコンセプトアルバムなら尚更です。作った本人がそのアルバムに込められた思いやコンセプトを目の前で生演奏しながら表現してくれて、なおかつMCという名の解説が入る、というのが今回のライブでした。しかも普段のライブでは採用されないような曲も生で聴ける。ほら、ものすごく贅沢でしょう！？

　向こう側が透けて見えるくらいの薄い暗幕とライトを使った演出もとても効果的で、この３枚のアルバム、そしてライブ全体の世界観を美しく表現してくれたのが印象的でした。ホントお洒落な演出だった。

　真綾さんの生歌を聴くのは２回目。２年前の菅野よう子さんのライブで聴いて以来なので、単独ライブというのは初めてです。物凄い歌い手であることは百どころか千も万も承知だったのですが、生の歌声はCDと比べて遜色ないかそれ以上であることを改めて認識しました。何の違和感（というか、「ライブ感」）も持たずに聴いている自分に途中で気づいて、いやいやそれこそすごいことだぞ、と。

　MCでつらつらと喋って最後に「次の曲です、聴いてください」と締めてひと呼吸後にいきなりハリのある声で歌い始めた時は本当にたまげました。切り替えが早い。自分もライブに出るようになって気づけたすごさだと思います。バンド活動してなかったらおそらくそれさえも気づかなかったかもしれないと思うと、やっててよかったとこんなところでも感じちゃいますね。

　実は僕が聴いたことあるのは「イージーリスニング」と「30minutes night flight」の２枚だけ。でも、心に残ったのは聴いたことのない「Driving in the silence」の曲たちでした。

　最新アルバムということもあってか、MCごとに真綾さんがコンセプトを丁寧に話していました。テーマはシンプルに「冬」、そして「暖炉の前にいるような、インドアな冬」とのこと。「冬の間は他の方のアルバムはちょっと置いといていただいて、これだけずっと聴いてください。そして、春が来たなぁと感じたら、また次の冬までしまっておいて絶対に聴かないでください」と冗談のように話されていましたが、結構本気だったんじゃないかなーと思います。僕もインドアの冬大好きなので、手に入れて聴き込んでみます。冬の曇りの日って、曇り空をガラスの向こうに見て音楽でも聴きながら、コーヒーを飲んでゆっくりしてたいですよねｗ

　コーラスの人、めっちゃ楽しそうに歌ってたなーとか、パーカッションカッコいいできるようになりたいとか、真綾さんの履いてた靴おしゃれでいいなーとか、１階にいた外国人のおっちゃんめっちゃノリノリだったなぁとか。他にも印象的なことがいっぱいだったライブ。マグカップとクリアファイルを集めるのが好きな僕は物販でラインナップされていたその２つをげっちゅ。クリアファイルにはステッカーもついていて、これは前回の記事のとおり手帳に使ってみようかと！

　さらに、来場者へのプレゼントとして靴下型のホルダーとポストカードをいただきました。ホルダーはスマホなりツールなり入れるのに最適な大きさ。ポストカードはうち１００枚には真綾さんの直筆サインが入っていたとか（残念ながら僕のはなしでした）。おみやげ的な意味でも盛りだくさんなライブでした。

　最後の「日替わりアンコール」では大好きな「Rule~色褪せない日々」が聴けて本当に嬉しかったです。「この日来た方しか聴けません」と真綾さんが表現していた日替わりアンコール。セットリストが決まっている演目の中で、最後の最後に「Live＝生」を痛烈に感じさせてくれたのは、真綾サンタからお客さんへのステキなクリスマスプレゼントだったのかもしれませんね。