リトルバスターズ!

リトルバスターズ!第19話「きっと、ずっと、がんばるのです」感想 またはリトルバスターズの面々が一番大切にしていること

litbus19

 

 僕は目玉焼き、ソース派です!

 

 久しぶりのクド回でした。1話を通して観ると、仲間の存在を知らしめてくれる、「リトルバスターズ!」十八番の展開でとてもステキなお話。これを少しクドに焦点をしぼると、「不遇の天才」の姿が見えてきます。

 

能力は「持っているだけ」でもダメ

 「能力」というのは他人から見えて初めて評価されるという側面を持っています。アニメの感想なのにリアルな話をしてしまいますが、就職活動やオーディションなんかはこれがモノを言います。自分は何ができるかを、いかにして見せるかです。

 

 クドは平行宇宙論、宇宙工学は理解でき、危険物取扱者免状すら取れそうなくらい知識があるのに、英語はまるでできません。そのせいで、「おもしろ外国人」のレッテルを張られてしまいます。宇宙工学ができるという面を、せめてクラス内でも披露できればその評価は覆りそうなものですが、一介の高校生にそんな機会はなかなかなく、一途で不器用なクドにはそれを作り出すことも難しいでしょう。

 

 「みんなができることができない」という面にスポットライトがあたってしまうのが、クドの不遇です。みんなができること、(高校生活において)評価が返ってくることができず、結果として「能力がない」と判断されてしまうのです。

 

 

一歩踏み込む

 食堂でクドがからかわれるシーンは、リトルバスターズとその他の生徒の対比として綺麗に描かれています。もっと言えば、一般社会と仲間、とも表現できるでしょうか。

 

 仲間というのは、その人に一歩踏み込んだ状態のことです。傍から見たら「珍しくてとんちんかん」な人であっても、一歩踏み込めば違う面が見えてくる。リトルバスターズは、クドのできないことを受け入れて一歩踏み込んだからこそ、クドが何をできるのかを見ることができたのです。

 

 この「一歩踏み込んだからこそ何かが見える」っていうのは、僕は「リトルバスターズ!」においてとても大事なことだと思っています。というのも、理樹やリトルバスターズの面々が問題を解決する方法がすべてこれなんですね。小毬ちゃんの過去に、去ろうとする美魚に、交錯する二木家と三枝家に。

 

 人間としては、そっとしておくという選択肢をえらぶのも自然な感情だと思うのですが、理樹たちはみんな踏み込んでいます。今回も、ひとり補習になったクドをそのままにすることもできたはず。それで仲がこじれることもないでしょう。現実、補習に付き合ってあげることってそうそうありません。

 

 しかし葉留佳は、みんなの優しさに応えられなかったと落ち込むクドを一人にしないよう、自分の「バカキャラ」を活かして踏み込んでいきました。そしてみんなそれに続いた。「リトルバスターズ!」のお話の美しさは、集約するとこの「一歩踏み込む」だと思います。謙吾の「よっ、能美」がカッコよすぎる!

 

 

コンテと演出、あと野球!

 今回は観ていてカット割りがなかなか特徴的に感じました。美魚が持ってきたものがかつ丼じゃないと知って真人が寝直すシーンや、姉御が実力テストを受けないと言うシーン。どちらも画面外から鈴や小毬ちゃんが走って入ってくるんですね。あれは今までのリトバスで(多分)観たことないなぁと。

 

 またクドに勉強を教えるシーンで英語字幕と日本語字幕をうまく使うなど、見せ方が一味違う印象を持ちました。

 

 今回のコンテと演出は岩崎良明さんという方。調べてみると「ラブひな」や「ゼロの使い魔」などで監督をされ、多くの作品に演出やコンテで関わっていらっしゃるベテランの実力者とも言うべき方でした。そりゃあ一味違うわけだ……。

 

 そうそう、野球ファンとしてアバンは外せないでしょう!

 

litbus19-1

 

 

 姉御SUGEEEEEEEEEE!!!

 

 ポジション的にはサード小毬ちゃん、ショート姉御、セカンド葉留佳、ファースト真人ですかね。二遊間いいゾ~これ。左利きのセカンドというのも、味がありますね。レフト側に身体を流しながら、反転してファーストへ送球する葉留佳の美しさよ。やっぱりゲッツーは内野の華ですねぇ。このシーンだけでもずーっと観ていられますね。

 

 このままクドルートかと思いきや、次回はさささささささささんのエピソードのもよう。そろそろ謙吾が関わってくるでしょうか。しかしこれ、26話(?)で本当に全部できるのかな……?

 

 最後にひとつだけ。「手羽先のタブレット」で  大  草  原  不  可  避

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