リトルバスターズ!

リトルバスターズ!第16話「そんな目で見ないで」感想

litbus16

 

 葉留佳は、リトルバスターズの中でも恐らく一番多くの感情を面に出しています。ふざけたり、笑ったり、ブチ切れたり、泣いたり。そして、よく謝る。初登場からこの16話に至るまでに、何度か「私、バカだからさ」みたいな言葉を発しています。

 

 「私、バカだからさ」って言葉は、自分で100%そう思うから言えるというものではありません。どんなに自虐的でも、自分をネタにできる人でも、それを口にするようになるには、他人からそう言われたという経験を必ず通っているはずです。

 

 葉留佳の場合も、そんな過去が明らかになりました。

 

 一妻二夫制という特異極まりない家庭で生まれた双子・葉留佳と佳奈多。兄弟でさえそうなのだから、双子となれば事あるごとに比べられてしまいます。察するに、出来が悪かったのが葉留佳でしょう。ごくつぶし、出来損ない、罵声を日々浴びて生きてきました。だからこそ、

 

 「私、バカだよね……昔からずっと、そう……いらない子だった」

 

 という言葉が出てくる。この回で大事なのは、葉留佳がよく謝ったり自虐的な言葉をふと発するのは、外的要因が大きいということです。リトバスって、「原因はファンタジックだけれどその結果としてかなりリアルに壊れかける人間」の姿を描きますよね……。

 

 ただ葉留佳は、周囲から責め続けられた結果、罪滅ぼしに徹してしまうというタイプではありません。ベンチや机を直すのもかなり自発的に行なっています。あれだけキレて暴れた描写があったので当たり前のことなのですが、周囲の言葉に屈したわけではないのです。抗い続けているのですね、それも長い間。

 

 

 佳奈多の言動を見ていると、論理的に正しければ何を言ってもいいわけないだろー! と憤る気持ちになってしまいます。しかし今回のクドとのワンシーンだったり、ルームメイト探しの件を見ていると、悪い人間ではない。ではあれだけ葉留佳に敵愾心を持つ理由は何なのか。お家騒動をそのまま持ってきたのか、逆に葉留佳を自分からあえて遠ざけようとしているのか。なぜ二木と三枝の2つの苗字に分かれているのか。そこら辺が今後の焦点となりそうです。

 

 あ、あと大事なのはどちらがお姉さんかということ。いえ、僕がお姉ちゃん好きというのは関係なくてですね!
 兄弟はもちろん、双子であろうと、どちらが兄/姉であるかって重要なんです。双子であっても「自分が兄なんだ、姉なんだ」と思えば、その子の人格形成に大きな影響を与えます。そんなファクターが描かれるのかというのも注目したいです。

 

 しかし、真人抜きにしてリトバスのギャグパートは成り立たないんじゃないかってくらい、彼は毎回大活躍していますね。謙吾ももっと観たいなぁ。

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