2018年10月より放送中のアニメ「SSSS.GRIDMAN」が好調です。熱い展開、立ったキャラクターたち、ふんだんに取り入れた特撮メソッド、随所に散りばめられたロボットアニメのオマージュと、男ゴコロをつかんで離さないパワーを放っています。
原作は、1993年〜94年に放送された特撮ドラマ「電光超人グリッドマン」。Windows95すら発売しておらず、「インターネット」という言葉もまったくもって一般的ではない時代に、コンピューターウイルス=怪獣とセキュリティソフト=グリッドマンの対峙という構図を描いた、まさに“時代を先取りしすぎた作品”でした。
その「電光超人グリッドマン」が、25年の時を経てアニメ新作として生まれ変わったのが、「SSSS.GRIDMAN」です。
「SSSS.GRIDMAN」の読み方は?
みんなグリッドマングリッドマンと言っていますが、本作のタイトルは「SSSS.GRIDMAN」です。ではその読み方は?
そのものズバリ「グリッドマン」なんですね(身も蓋もない)。「えすえすえすえす・ぐりっどまん」などではなく、単純に「ぐりっどまん」。アニメイトタイムズのこちらの記事で、
ちなみに、『SSSS.GRIDMAN』と書いて、「グリッドマン」と読みます。
と言及されています。
どうやら「SSSS」には、ふりがなはおろか、読みも割り当てられていない様子。では一体、この4つの「S」は何を意味するのでしょうか? 作中でも細部に意味やオマージュを盛り込んでいる本作だけに、誰かのイニシャルなどが関係するのか――。
いいえ、「SSSS」に当たるものは、実は作中ではなく海の向こうにあったのです。
海外版「電光超人グリッドマン」
原作である「電光超人グリッドマン」は、アメリカでも放送されていました。日本での放送に続くような形で、1994年〜95年にシンジケーション番組(ネットワークを介さず、独立局や地方局に直接販売された番組)として視聴者のもとに届けられていたのです。
その際に付けられたタイトルが
「Superhuman Samurai Syber Squad」
つまり
「SSSS」
なんですね!

当初のタイトルは「Power Boy」の予定だったものの、海外版スーパー戦隊シリーズである「パワーレンジャー」との混同を避けるために変更されたそうです。ちなみに「サイバー」を正確につづると“Cyber”なのですが、おそらくすべて「S」で統一するためにもじったと思われます。
ただし符号はするものの、この記事の公開時現在、公式発表はなされていないことにご注意を。あくまで「そうなのではないか?」と想像しながら楽しむ範疇で受け止めていただければと思います。
「グリッドマン」アニメ化発表の場はロサンゼルス
「SSSS.GRIDMAN」のルーツをたどってみると、元々は2015年に「日本アニメ(ーター)見本市」で公開された、本作で監督を務める雨宮哲氏が手がけた「電光超人グリッドマン boys invent great hero」です。
ここからアニメ化の機運が高まり、初めて「電光超人グリッドマン」のアニメ化が発表されたのが2017年7月、アメリカはロサンゼルスで行われていた北米最大のアニメコンベンション「AnimeEXPO 2017」の場でした。
さらに今年の「AnimeEXPO 2018」では“「SSSS.GRIDMAN」ワールドプレミアが行われ、VTuberのシロさんがレポート動画をアップしています。
ちなみにワールドプレミアの告知映像がこちら。コメントを見てみると「信じられない」という海外の方からの反応も多く、非常に面白いです。また、「SSSS」という名称も普通に使われているのもわかりますね。
SSSS? Maybe stands for ………. Superhuman Samurai Syber Squad?
SSSS? もしかして……スーパーヒューマン・サムライ・サイバー・スクワッドのこと?Wait a minute. SSSS Gridman? Oh my god. Superhuman Samurai Syber Squad…. I can’t believe I didn’t get it at first. I am so stupid.
ちょっと待った、「SSSS.GRIDMAN」? なんてこった、スーパーヒューマン・サムライ・サイバー・スクワッド……すぐには信じられなかったよ。あたしって、ほんとバカ。
初出であったAnimeEXPOを始め、海外のイベントでも露出しているのを見ると、海外マーケットもしっかり視野に入れていることが伺えます(昨今のアニメ作品では当然かもしれません)。
最終回で本当の意味が明らかに
さて、この記事は放映中に掲載したものですが、最終回になって「SSSS」の本当の意味が明かされました。
アレクシスとの最終決戦を前に、宝多六花へ「戦闘コードを打ち込んでくれ!」と声をかけるグリッドマン。それこそが「SSSS」だったのです。

Special Signature to Save a Soul …… 直訳すれば「魂を救済するための特別な名前」になるわけですが、人々の心を救う存在こそが「GRIDMAN=グリッドマン」だ、ということですね。
ヒーロー作品ならではの熱いストーリーとともに、さまざまな伏線や隠された意味も存在する「SSSS.GRIDMAN」。Blue-rayに付属するブックレットやインタビューを掲載したムックなどを読んで改めて見直すと、また新たな発見がたくさんありそうです。

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