カテゴリー: SID感想

“公野櫻子流”の絢瀬絵里

 まーーーもーーーとにかく希希希アンド希。冒頭から希と楽しげに話す下級生にめちゃくちゃ嫉妬するシーンで始まり、絢瀬絵里のスクールアイドルダイアリーは東條希でいっぱいです。

 しかしそんな絵里の姿は、彼女にとって希が一番の理解者であることがきちんと描かれているゆえ、それくらい大切な存在なのだろうなと思えます。絵里は希に対して、自分のことを一番理解してくれていることを自覚しながら、手のひらの上で転がっている感じなのです。転がされているのではなく、希の手の上にいる自分を把握して、転がっている感じ。

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東條希が唯一抗ったモノ

 東條希のスクールアイドルダイアリーを読んでいると、この子の周りだけ、時間の流れ方が特殊な気がしてなりません。

 中高生特有のエネルギッシュで忙しない感じとは違って、もっとゆったりとしていて……希に怒られてしまいそうですが、まるで隠居した人のような空気感です。

 それはもしかすると、多くの転校や別れを経て、いろんなものを受け入れる性質になっていったせいなのかもしれません。

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まずは確認、星空凛

 星空凛の「School idol diary」は、凛の中学時代以前のエピソードが中心となって展開されています。昔の話、今の話、いろいろありますが、通して見てみると、「一度飛び込んで確認する」という昔から変わらない彼女の人柄を読み取ることができます。

 わずかに描かれた「女の子」へのコンプレックスを扱った1章では、ことりの誘惑に乗せられて“正統派美少女”になったり。「花陽が怖がるから」などとは毛頭考えずにお化け姿のまま花陽をおどかしすぎて泣かせたり。結果、自分の良さを再確認したり、反省して逆に「かよちんを守るんだ!」と決意を新たにしたり。

 悪く言えば考えなしに突っ込み、良く言えば考えすぎずに飛び込める凛。このとても動物的なところが良い方向に作用したのが、学校の屋上での、東條希とのシーンでした。

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“不可能の知” 小泉花陽

 「無知の知」という言葉があります。哲学者ソクラテスの有名な言葉です。ソクラテスは知恵者を自認する人物と対話をした際、自分の知識が完全でないことを知っていることで、相手よりもわずかに優位であると気づきます。知らないということを知っているという強み。これが「無知の知」です。

 

 さて今回は、「ラブライブ! School idoi diary」シリーズから小泉花陽について読み解いていきます。この1冊を通して、花陽自身がしょっちゅう口にする、“できない花陽”。一見、できないことが多いのは欠点のように見受けられますが、花陽自身は自分が色々とできないことを知っている。むしろこれは長所でもある。そんなことを書いていきます。言うなれば、“不可能の知” でしょうか。

 

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