リトルバスターズ!第18話「答えは心の中にあるんだ」感想

litbus18

 

 大  洪  水  不  可  避

 

 佳奈多は、すごい女の子です。直接的に虐げられていた葉留佳も相当辛かったはずですが、分かっていながら手を出せない、愛すべき妹なのに救うこともできない、それどころか辛く当たることを強要されてきた。ずっとそんな人生に耐えてきた佳奈多に、葉留佳と分かり合える瞬間が訪れて、本当に良かったと思います。

 

 これこそが、理樹の言っていた憎んではいけない理由なのですね。

 

なぜ憎むことを続けてはいけないのか?

 どちらかが「犯罪者の娘」であれば、必ずどちらかが虐げられる葉留佳と佳奈多。もし本当のことが分かって、佳奈多が「ハズレ」なら、今度は佳奈多が虐げられます。

 

 そうやって二人で不幸を押し付けあっても、「家」のしがらみから逃れることはできません。その中でただもがくだけ。どちらかが迫害から逃れられたとして、それは二人にとっての本当の幸せではない。だから、憎むことを続けてはいけない。

 

 憎しみの向こうで望むことは、そうではないはずと理樹は言います。その言葉に幼い頃の約束を思い出した葉留佳は、変わることを決意するのでした。

 

分かり合う瞬間

 佳奈多が葉留佳に冷たくしていたのは、「間引く」という叔父たちから葉留佳を守るためでした。そこら辺の解釈はすべて作中ではっきり語られていたので、改めて僕が書くこともありません。とにかく、佳奈多の気持ちも背景も、葉留佳に伝わって、理解されてよかった。「ずっと自分だけが辛いんだと思ってた」という言葉が象徴的です。「辛いのは自分だけじゃない」とよく言いますが、本当の使い方はこんなふうな使い方じゃないでしょうか。

 

 そして二人の両親たちも、悪い人ではなかった。三枝晶は社会的に犯罪者となってしまったけれど、悪い人ではなかったのでのです。自分たちを守ろうとしてくれた人に、ハズレも何もありません。「誰も悪くない世界」となった葉留佳の世界に、ハズレなんてなくなったのです。なんてステキなハッピーエンド!

 

 25分の間にこれだけのことを全部回収して、美しい世界に仕立て上げたことに感嘆します。島田満さんすごい。

 

もう一人のすごい人

 すずきけいこさんでしょう。忘れてはなりません。同じ問題を抱えていながら、立場も違い、性格も違う葉留佳と佳奈多をアニメという舞台で見事に演じ切ってみせました。智代アフターでも鷹文と河南子の二役を演じ、リトバスと来て、Rewriteでもヒロインの一人・中津静流を演じていらっしゃいます。重宝されるのも分かる気がするなぁ。

 

 すずきけいこさんファンでも、葉留佳や佳奈多が一番好き! というわけでもないのですが、16話〜18話は僕にとって忘れられない3話となりました。

LEAVE A REPLY

*